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第2部分

好き≠恋(日文版)-第2部分

小说: 好き≠恋(日文版) 字数: 每页4000字

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 愚痴るように呟くと、ジンは健人を見て「最悪だよな、アイツ」と不貞腐れるように、唇を尖らせた。歩とジンは1年のときから同じクラスだった。互いに親友と認め合うぐらい仲がよく、行動はほとんど共にしている。出席番号順だと席も近いせいで、健人はいつも二人の会話を耳にしていた。
「最悪で悪かったな、最悪で」
 ちょうど、ジンが言い終わった後ぐらいに、背後から歩の声が聞こえた。二人揃って一斉に振り向くと、手に携帯を持った歩が不機嫌そうに立っていた。
「だって、お前さ、俺のノ冉瑜辚靴筏瑜Δ趣筏皮郡坤恚俊·い椤长违惟‘トが見やすいからってそれはないわ」
「返してないだけで借りパクって言うなよ。ちゃんと返すよ。1時間目の終わりまでには」
 そう言って歩は健人の隣を通り過ぎ、自分の席にカバンを置く。隣で仁王立ちしているジンを見て、苦笑いをした。
「終わってたら意味ないだろ! 今すぐ返せ、ハゲ!」
 目の前で漫才みたいな言い合いを聞きながら、健人はカバンの中から眼鏡を取り出した。別段、視力が悪いと言うわけではない。ただ、澶挝淖证婋yいから眼鏡をかけているだけだった。少しぼやけた視界が明瞭に見え、気が引き締まる。
「あⅸ‘、分かったよ。じゃぁ、また後でノ荣Jして」
「もうイヤ。一昨日貸して写さなかったんだから、また写さないだろ? お前」
「じゃぁ、こうしよう。前回の授業、何ペ溉·盲郡坤苯踏à啤¥饯长坤遍_けとくから」
 イヤだと言われても食い下がらない歩に、ジンは鬱陶しいという顔をして歩を見上げた。
「別にさ、俺じゃなくても、健人君に見せてもらえばいいじゃん。一緒に居るんだしさ、俺と同じ、特待生だし」
 何気なく言ったジンの言葉に、歩の動きが止まった。それが聞こえてしまった健人も反応せずにはいられず、歩を見上げる。一瞬、目が合い、健人はすぐに目を逸らした。歩にノ趣蛸Jすなんて、絶対にしたくない。そう思ってしまった感情が、今、顔に出てしまった。
「……そんな、お兄ちゃんに迷惑なんてかけれませんよ、俺」
 铡Щ工瑜Δ噬劋长à啤⒔∪摔悉猡σ欢葰iを見た。ジンを見ている歩は、健人からは表情が見えない。お兄ちゃんと喋る声は非常に耳障りが悪く、健人の思考を怒りで乱していく。
 鬱陶しい。と、心の底から思った。
 健人は歩のことをよく思っていないどころではない。かなり嫌っていた。
 二人の漫才は、担任の教師が教室に入ってきたことでやっと終わった。ようやく静かになった教室に、若い教師が教壇に立つ。見た目こそはまだまだ健人たちとそう年が変わらない大学生のように見えるが、一昨年大学を卒業したばかりの新任教師で、健人たちがいる2…Cの担任、財前樹だ。担任を持つのは今年初めてで、受け持つ教科は社会科である。医療ドラマの主人公と同じ苗字だからと言うだけで、あだ名が教授になった。本人はそれを物ともせず、教授と呼ばれたら返事をするユニ嗜宋铯馈R姢磕郡饽挲hも若いせいか、女生徒はもちろん、男子生徒からも人気がある。
「はい、席着けよW扭い皮胜い浃膜檫W刻にしていくからな
 その一言で、全員が一斉に席へと戻る。全員が席に着いたのを確認してから、樹は空席の机をチェックする。
「……あれ、林と水木はまだ来てないのか。誰か聞いてるか俊
 歩の左隣と、健人の左斜め後ろ、つまり太陽の前後の席が空席だった。樹の問いかけに誰も反応せず、聞いても居ないのにクラスメ趣匣イい四郡蚝悉铯护啤ⅰ袱丹。俊工仁驻騼Aげていた。
 数秒待ってみて、誰も何も言わないので、樹が遅刻のバツ印をつけようとしたとき、教室の扉が勢いよく開いた。
「きょうじゅ、ちょっとたんま」
 息を切らして教室に入ってきたのは、健人の斜め後ろの席にいる水木忍だ。教室に入ってきてからはゆっくりと歩き、席にカバンを置いて椅子に座る。
「遅刻、なしで」
「余裕で遅刻だ。残念だったな」
 走ってきた努力など認めないと、樹は笑顔を忍に向けて、樹は出席簿にバツとつけた。大体の教師は、こうして急いで登校してきたりすると、その努力を認めて遅刻を取り消してくれるのだが、樹は摺盲俊3违郓‘ムル啶碎gに合わなかった者は、容赦なく遅刻にする。それでも、学校の規定により、部活の朝練で遅れた者は遅刻にはならない特権があった。
「教授、厳しくない? 俺、駅からめっちゃ走ったんだけど。朝からマラソンしたんだぜ?」
「朝から元気だな。お前がもうちょっと早く起きれば、マラソンすることも無かったし、遅刻することも無かったんだけどな」
 どれだけ忍ががんばったことをアピ毪筏皮狻⑦W刻は遅刻だ。樹は、遅刻を取り消すことなく、朝のホ啷氅‘ムを始めた。健人の後ろから「チェッ」と小さい声が聞こえ、歩の左隣は、まだ空席だった。
 ホ啷氅‘ムが終わり、樹が教室を出たのと同時ぐらいに、歩の左隣の林ツバサが教室に入ってきた。入れ摺い坤盲郡郡帷浃阮啢蚝悉铯护毪长趣韦胜盲骏磨啸丹稀ⅴ啸螭蚧魏幛艘脪欷堡圃纭─饲奘激幛搿
「林、おはよ盲魄蓼螭韦悉浃茫 
 歩が声をかけるも、うるさいと言った顔をして、ツバサは机に突っ伏した。そして、数秒後には一定の間隔で背中が上下した。あまりの早さに、隣に居た歩はもちろん、歩と喋っていたジン、ツバサの後ろに座っている太陽、一部始終を興味なさそうに見ていた忍、物理のノ趣冉炭茣虺訾筏皮い拷∪摔悉荬螭瓤冥蜷_けて、寝ているツバサを見つめた。
「……ある種の、才能だよなぁ。寝るの早いって」
 沈黙を破るように、ジンが歩に話しかける。歩はツバサからジンに視線を向けて、「俺、ひっさしぶりに真正面から無視された」と苦笑いをする。無視されたと言うより、睡眠の邪魔をするなと言いたかったのだろう。その気持ちが切実に分かる健人は、教科書とノ趣蚧紊悉酥盲い拼螭ⅳ蛲陇い俊
「なぁ、佐偅
 健人の後ろに居る忍から声をかけられ、健人と歩は一緒に振り返る。二人が同じタイミングで振り返ったことに忍は噴出しそうになり、同じ苗字だというのを思い出してから「ごめん、健人の方」と歩に伝える。
「いいよ。同じ苗字だから、紛らわしいもんな。俺らのことは名前で呼んでいいから」
 俺らと一括りにされた健人は「勝手に決めるな」と、眉間に皺を寄せた。まだ、歩だけなら未だしも、自分のことまで勝手に決められるのは、癇に障る。嫌悪を露にしても、ヘラヘラと笑っている歩の表情は変わらなかった。
「だって、紛らわしいじゃん。同じクラスになった以上、みんな友達だろ? だったら、名前で呼んでも良いじゃん」
「同じクラスだから友達なんて、考えが安易過ぎるだろ。お前」
 冷めた目で歩を見ても、まだ顔は変わらない。ヘラヘラ笑ったりするなと言いたくなって、健人は唇を噛んだ。
「友達って言ってなるようなもんじゃないしな。ま、けど、コレも縁ってことで。よろしくね、健ちゃん」
 ぽんと忍に肩を叩かれて、健人はぎょっとした。
「け、健ちゃん!?」
「健人だから健ちゃん。まだ呼び捨てするような仲じゃないと思うし、佐偅楗工硕司婴毪让娴工丹い椁汀¥ⅳ烂坤琛ⅳⅰⅳ馈ⅳ省
 健ちゃんだなんて、子供みたいな呼び方はイヤだと思った健人だったが、断るのも面倒になり、それ以上は何も言わなかった。友達なんて向こうが一方的に思ってるだけで、健人が友達だと思わなければ良い。それにいちいち、目くじらを立てて反論するのもかなりの体力を使う。健人は諦めて、忍を見た。
「で、何?」
「大した用じゃないんだけど、生徒会とか興味ないかな盲扑激盲啤
 ガリガリと後頭部を掻きながら話す姿は、どこか困っているようで健人は首を傾げた。
「全く、興味ないけど」
「あⅳ浃盲绚辘饯ρ预铯欷毪人激盲郡々‘」
 大げさな反応を見せる忍に、健人は何がなんだか分からなくなった。生徒会に興味がある人間なんて、本当に少ないだろう。クラス中でも5人いるかいないかぐらいなのに、どうしてそんなことで大層な反応を見せるのか健人には理解できなかった。
「何で、生徒会? うちの健ちゃんは、人前に出るの苦手だから、そういうの向かないと思うけど」
 健人が伲鼏枻工肭挨恕iが先に聞いた。うちのとか、健ちゃんとか、色々言いたいことがあったけれど、これ以上、口出ししても疲れるのは健人だ。無視するか、相手にしないのが一番なので、健人はもう何も言わない。
「いや、俺さ、今年の選挙に出なきゃいけなくなっちゃって。誰か一人、巻き込んでやろうかなって思ってたんだよ。ほら、健ちゃんは特待生だし、責任感も強そうだからさ」
「まぁ、俺の兄ちゃんだからね。責任感は人一倍強いと思うよ」
 ふざけて言う歩に、忍は大笑いした。
「お前ら、仲良いんだな」
「義兄弟って言っても、兄弟だからね
 あはは取⑤Xい笑いが教室に響いた。前を向いていた健人は振り返り、腹を抱えて笑っている忍に一言、告げる。
「俺、やんないから。そう言うの、好きじゃないし」
「ん、分かった」
 健人がはっきり言うと、忍も無理強いはするつもり無かったようで、すぐに引き下がった。それでも、歩との会話が面白いのか、健人の後ろにぴったりとくっ付いたまんま、離れようとはしない。
「賑やかなクラスになったな」
 太陽が笑顔で健人に話しかける。賑やかなクラスと言うより、ただ、騒がしいのが集まっただけのような気がする健人は「そうか?」と太陽の言葉を否定する。
「煩い奴が多いだけだろ」
 健人が相手のことなど考えずにきっぱり言うと、健人の前後から大声が聞えた。
「きっついな 
「お兄ちゃん、厳しい!」
 ふざけた忍に仱毪瑜Δ恕iまでもふざける。かなり鬱陶しい状況になったが、この感情を表に出したとしても、歩はおろか、忍だってめげたりなどしないだろう。打たれ強いわけではなく、この二人は嫌味を嫌味だと理解いない。そして、健人が互いに対して好感を抱いていないことも気付いていないだろう。
「って言うか、健ちゃんのほうがお兄ちゃんなんだ」
「そう。健人は俺より2ヶ月誕生日早いから、お兄ちゃん。俺、さっきからずっとお兄ちゃんお兄ちゃん呼んでたけど」
「言われてみれば、そうだな¥ⅳ螭蕖⒙劋い茻oかったけど」
 笑っている忍に悪気はないようで、聞いて無かったことをあっけらかんと言う。嫌味の無い喋り方に好感を抱いた歩は「別に良いよ」と、忍に笑顔を向けた。
「その笑顔に落ちる女の気持ちが分かったわ」
 笑顔を向ける歩を見つめて、忍はしみじみと言う。
「……は? どゆ意味?」
「笑顔の安売りは、トラブルの元だぜ
 優しい顔つきに、人当たりのいい性格をしている歩は、女生徒によくモテる。誰かれ構わず、笑顔を振りまくから、落ちる女も少なくない。忍はそのことを言っているのだろう。それでも、トラブルだなんて、身に覚えのない歩は意味が分からないと少しだけ首を傾げる。
「それともあれかな。佐偅龤iはみんなの物とか言って、女子同士で協定でも結んでそう」
「何だよ、それ。俺は誰の物でも無いって」
 憶測で話す忍に、歩は怪訝な顔をした。女生徒にモテるのは自分自身でも良く分かっているが、誰かと付き合ったりなどしているわけではないし、みんなの物と言われる

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